足利市Y様邸【MONICA】

自然を愉しむ家

 
  • ブラックのガルバは横張り。リビングと繋がるウッドデッキにかかる大きな軒が特徴的な外観だ。のどかな景色の中に凛と建つ平屋は、謙虚な気持ちでそこに居るのに存在感が際立ってしまう。観念するしかない。自然を愉しむ暮らしには、無垢材のウッドデッキが欠かせないだろう。メンテナンスは家族のイベントとして定期的に行うのだが、子どもも一緒に作業することで家への愛着が増している。長年住む家だから、家族全員で可愛がってあげたい

  • 三角屋根の頂点はリビングにある。高く吹き抜けた天井は、いつも家族が集うLDKを広く感じさせてくれる。ここでの暮らしは子どもだけでなく大人も伸び伸びしていて、気持ちが穏やかな毎日を過ごすことが出来る。大きな掃出し窓から見える四季の移ろいは、日々の色んなコトから心を解放してくれたり、ほんの小さな嬉しいコトを何倍にも感じさせてくれる。この場所で過ごす家族の時間は、ココロの栄養だと思う

  • キッチンが奥様のお気に入り。大好きなこっくりしたグリーンのアクセントクロスは何を飾っても映えるし、無垢の床や梁のウッドとの相性も良い。まだ若くて明るい木の色にも、家族と一緒に成長して変化した美しいあめ色にも合う。実はご主人がここに立つことも多い。出来る時に出来る人がやればいい。誰かがやらなくちゃならないなんてルールは要らない。そうやって無意識にいたわり合う気持ちが、いつの間にか家族の愛をより強いものにしているのかもしれない

  • リビングからは見えない自分だけの世界を愛する。目の前のタイル貼りは、満足感が面積に比例しない。頭上のライティングレールには、一目惚れしたペンダントライトを。夜にふんわりと灯る明かりは、今日のことだけでなく明日の準備までやる気にさせてくれるチカラがあるのだ。ぐんぐん伸びる豆苗や、背面の造作棚に並べた茶器、家族でお出かけした記念のグッズをちらりと見ながら、最近気になる流行りのあの曲を口ずさんでみる

  • 寝室のアクセントクロスは、ナチュラル好きにたまらないチョイス。だらりと垂らしたカーテンは、狙いどおりその意外性が目を惹く。床だけでなく収納の扉も無垢なので、経年変化が楽しみだ。ルーバー付きの折戸は、昔見た海外ドラマの子ども部屋を彷彿とさせる。そういえば、あの家族もこんなのどかな場所で絆深く暮らしていたっけ。寝かしつけに苦労しながら「あと何年、家族揃って寝られるのだろう」と想像し、やっと聞こえてきた寝息に笑顔を向ける

  • モデルハウスに触発されて設計した洗面室。造作洗面と可動式の収納は、可愛いだけでなく機能性もバッチリだ。鏡の周りに配したサブウェイタイルは、アメリカの地下鉄のイメージで人気のデザイン。水はね対策でL字にしたことにより、鏡に映り込んで思わりニヤリとする。高窓の幅広い中での切り替えが、美しく憎らしいバランスとなった。室内干しすることも多いので、天井には下地を入れてアイアンバーを設置。使用していない時のインテリア感に感謝したい

  • 玄関ホールのガラスのペンダントライトは、灯りが優しいだけでなくガラスの凹凸がつくる陰影がココロをふんわりと包んでくれる。外から持ち帰ってしまった、ちょっとセンチメンタルな気持ちをなだめたり、リビングで待っている家族と早く話したくてウズウズしている気持ちをクールダウンしてくれる。ガラスの冷たいイメージは、灯りと交わることで一気に温かい雰囲気に変わる。家族の出入りだけでなく、お客様をお迎えするシチュエーションにも良い効果がありそうだ

  • お友達と久しぶりのランチに出掛けた帰り道、いつも気になっていた花屋さんに寄ってみる。なくても困らないモノがそこにあるというのは、目にするたびに幸せを感じるものだ。あくまで「なくても困らないモノ」というのは「あったら困るモノ」ではいけないのだが。気に入って買ってきたミモザ、庭のオリーブを剪定した枝、子供が下校途中で摘んできてくれた道端の花。それらの小さな幸せをブラケットの灯りで照らしてみてはどうだろう

  • 今は子ども部屋。でもいつかは一丁前の大人の部屋。その子が自立したら、きっと私の部屋。そんなことを想像しながら選んだアクセントクロスは、その時々に良い働きをしてくれる予感。グリーンが好き!キッチンに採用したグリーンは凛とした気持ちにさせてくれるし、ノースポールの花が似合いそうな淡いグリーンは気持ちを少女に引き戻してくれる。無垢の床が経年で色づいて、また違う表情を見せてくれるのが楽しみ。その頃には...きっと私の部屋

  • ウッドデッキは家族みんなのお気に入りスペースだ。多少の雨は全然気にならないし、リビングと繋がっていることで活用頻度が多い。ダークブラウンに塗装してあるデッキは、自然を相手にしていると色焼けもするがそこがまた愛らしい。傷も出来るがそれもいい。子どもがつけた傷はそれも思い出になるだろう。「これ、あの時ついたヤツだよね」と早く言いたい気さえしている。テーブルと椅子を置くもよし。庭からの高さを活かして直接座るもよし。外観のカッコよさだけでなく、有能なヤツである

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