足利市N様邸【WAVE】

進化する家

 
  • ホワイトの外壁と無垢の木の質感が、ナチュラルな雰囲気のNさんご夫妻によく似合う。バルコニーは大工さん施工だが、ウッドデッキとウッドフェンスはご主人のDIYだというから驚きだ。キャンプ好きの2人は庭でテントを張りたいと、庭にあえて砂利の部分を作った。バルコニーの下に位置するアウトドアストッカーは、外のシャッターからだけでなく玄関からも出入りが出来る様にテラスドアを設けてある。雨に濡れずに行き来が出来るので、土の付いた野菜の収納にも役立つ優秀なスペースになりそうだ

  • 1.5階のLDKは真っ白なクロスにナチュラルオーク色の梁と柱が美しく引き立つ。梁に設けた黒のライティングレールの照明は、家具のアイアンと相性が良い。ナチュラルな優しさと無骨で逞しい雰囲気は、対照的な様でとてもしっくりくる組み合わせだ。ダイニングテーブルで向かい合いながら他愛もない今日の出来事を話し合う時や、キッチンとソファで距離がありながらも、同じ空間にいる時。色んな場面の雰囲気に合わせて、ウッドとアイアンそれぞれの主張のバランスが変わってくるだろう

  • とことんナチュラル。浮き立つ柱や梁の無垢の木に、レールに吊るしたグリーンが良く映える。沢山の光を取り込んでくれる掃出し窓は、バルコニーに出られる魔法の扉。内と外を遮るようで実は繋いでいて、そこはプライベートとパブリックの境界でもあるのだ。キッチンに立って眺めるこの角度はいい。数段上がったところにあるセカンドリビングは、ただ広いだけの同じ高さのリビングより格段に使い勝手がよく、開放感もある。スキップフロアという複雑な構造が生み出す、とても繊細な妙なのだ

  • セカンドリビングに向かって高く高く上っていく天井は、ソファにゴロンと寝転んだ時にとても美しい角度を見せてくれる。まるで見上げられることを意識した顎のラインのように、真っすぐに伸びていく。こちらの室内塗装もご主人が自分で行った。小さな作業から大きなことまで、少しでも関わりたいと思う気持ちとその器用さは、きっと完成した家にも伝わっているだろう。経年で変化していく無垢の木の色や質感は、家主の愛の深さにも影響され、その姿を変えていく。まだ若いこの家の10年後が楽しみである

  • LDKの一角に設けたワークスペースは、庭を眺められる方向に窓がある。季節を感じ、家族の気配を感じ、ゆったり過ごすことで、自分のココロの中を見つめ直すことも出来る。この場所では、仕事をしたり、将来に向けて資格の勉強をしたり、ミシンなどの細かい作業をしたり。使う人が、自分だけの集中した時間を過ごせる特別なスペースだ。個室ではなくリビングと繋がっていることで決して孤立はせず、また相手の気配もちょうどいい距離感で感じられる、お気に入りの価値の高い1坪となった

  • 今日のゴハンは何にしようか。2人で一緒にキッチンに立つのが好きだ。話をしながらクスクスと笑いあって、グツグツと煮える鍋の様子をうかがいながら、料理が出来上がるのを待つ。どちらかが作ったゴハンではなく、2人で作ったからさらに美味しく感じるのだ。ライティングレールに専用フックで吊るした観葉植物は、視界に入る度に心を穏やかにしてくれ、ガラスのペンダントライトは夜になると部屋中に広がる灯りをともしてくれる。奥へと続くパントリーや、レンジフードの横のタイルもお気に入り

  • キッチン背面には北欧を彷彿とさせる色合いのアクセントクロスを選んだ。ナチュラルオーク色のウッドと相性が良い。造作の棚は稼働式にして、見た目の美しさと収納のしやすさを兼ね備えた逸品。季節によって飾るモノを変えてみたり、新しい食器を迎えた時はテンションが上がって、楽しみな瞬間である。今日のカフェタイムは、どのカップを使おうか。休日のワンプレートブランチは、どのお皿に盛り付けようか。見せる収納にすることで、暮らしのワクワク感も増してくる

  • キッチン奥のパントリーは、どうしても採用したかった憧れのスペース。南向きで窓のあるワークスペースとの壁にインテリアガラスを設けたことで、パントリーにも外からの明かりが差し込んでくる。閉鎖的な場所になりがちだが、心も晴れやかになるお気に入りの場所になった。時々しか使わない道具は上に、重くてスペースを要するものは床置きに。こちらを真っすぐに見つめ返してくる愛すべき一つ一つに居場所を決めてあげると、より可愛さが増すというものだ。用もないのに、つい覗いてしまう

  • 1.5階のLDKと繋がるウッドバルコニーの下は、庭からシャッターで出入りするアウトドアストッカー。夫婦でキャンプをするのが好きなので、キャンプ道具を収納したり、ご主人が得意なDIYの道具が沢山あるのだ。こちらのスキップフロア「WAVE」シリーズに決めたのは、このストッカーの魅力も大きかった。アパートの時はご近所に遠慮して思いっきりDIYが出来なかったが、バルコニーを日よけにして土間部分でDIYをするのが最近の楽しみ。さて、次は何を作ろうか。我が家の進化が止まらない

  • アウトドアストッカーの壁には「OSB合板」という釘を打ったり棚を付けたりできる素材を選んだ。何年経っても、自分の使いやすいようにカスタマイズ出来るところが気に入っている。床は土間コンクリートなので水や泥も気にならない。キャンプ帰りの道具は、余韻に浸りながらここでメンテナンス出来るのだ。玄関と繋がるようにテラスドアを設置し、夜暗くなってからの時間帯や雨の日など、ちょっと外に出るのが億劫な時は直接行き来できる様にした。使い勝手が格段に上がる間取りだ

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