足利市H様邸【LOAFER】

コーヒーカウンターの家

 
  • 白のガルバと杉板張りの外壁に、赤い扉が存在感を放つ。アプローチにちょこんと立つポストはガス管を再利用したもので、玄関ドアとリンクして可愛い。約200坪の広い土地に駐車場と庭が十分とれ、綺麗に刈られた芝生が青々とする季節が待ち遠しい。子どもがハイハイするようになってすぐ、汚れるのを覚悟で芝生で遊んでみた。こういう暮らしがしたかったのだ。夏にはプールを出したり、気持ちの良い季節には庭を走り回ったりしている。今後は、家庭菜園のために残したスペースにミニトマトを植えて、子どもと一緒に育てるのが夢

  • 玄関を開けるとすぐ目に飛び込んでくるのが、この景色。家を建てるなら、愛するコーヒー専用のスペースが欲しかった。土間に合わせて、モールテックスのグレー色をチョイス。土間からの立ち上がりの一体感がとても気に入っている。アパートに住んでいる時から愛用しているグラインダーは、専門家が使うような本格的なもの。これで豆を挽くと、家中に良い香りが広がって思わず笑顔になる。まだ小さな子どもが下に降りても気にならない様に、今は土間もリビング扱いで、靴下で行き来している。大きくなった時の使い方は、まだまだお楽しみ

  • 施工会社の設計士も驚いた希望の間取り。H様のこだわりは、とにかく壁のない家。構造上、可能な限り壁を取り払い、いつでも家族の気配を身近に感じていられる家にしたかったと言う。吹抜けのリビングには大きな掃出し窓が2ヶ所あり、明るい光がたっぷりと差し込み、広く見せる効果もある。キッチンで料理する音、子供が話す声、仕事に向かう準備をする気配…家族の、その時々の気持ちのUPDOWNが伝わるのもいいだろう。ちょうどいい距離感で、コミュニケーションを育んでいる

  • 奥様がどうしてもこだわりたかったのは、広い洗面。モデルハウスの2坪の洗面に惚れて、同じ仕様にした。大きな鏡は、子どもが大きくなっても忙しい朝に便利だし、シンク横の天板はアイロンがけや洗濯物を畳むのも楽しくなりそうだ。床の標準仕様は無垢のパイン材だが、水廻りは床が濡れることを考慮してビニール製のクッションフロアに変更した。色んなデザインがあり、個性や遊びゴコロを出すのも楽しい。造作の収納棚は可動式にしてあり、入れたいものに綿密にフィットしてくれる

  • リビングと繋がる2階のフリースペース。趣味を楽しむ場所にしてもいいし、実用的に物干しスペースとして使うのもいい。家族の気配を感じながら家事をしたり、リビングから「ママ~」と声をかけてくる子どもとコミュニケーションを取りながら時間を過ごすのがお気に入り。住んでから1年半経って、床や梁が経年変化で徐々に色付いてきたことに気付く。色付きと同時に愛着が増して、ますますこの家で良かったと思う。ウッドとアイアンの相性が好き。柔らかさと強さが共存して、よりお互いの特長を際立てる

  • フリースペースからLDKを見下ろしたショット。コーヒーカウンターで新作の豆を煎る夫と土間で遊ぶ娘。2階から眺める光景に目を細める。写真右のスペースは小屋裏部屋。こちらのLOAFERシリーズの人気の一つである。片流れの屋根の構造を活かし、無駄のない且つワクワクする間取りが自慢。完全にふさいで個室として使うことも出来るが、こうしてLDKとの一体感を楽しむ暮らしもいい。家族の気配を感じつつ干渉しすぎない距離感は、自分だけでなく相手のことも大切にすることになるだろう

  • 屋根の勾配を活かした小屋裏部屋は、今は子どもの遊び場として。いつかは僕のシアタールームとして。ボーナススペースは、その広さ以上の満足感と活用度がある。ただの収納にしてはもったいない!アレンジが効くので、個室ではなくLDKの吹抜けと繋がる場所にした。妻がキッチンに立って奏でるリズミカルな音や、思わずお腹が鳴ってしまいそうな良い香り。娘が操作するおもちゃの、楽しそうなキャラクターの声。1階と繋がる空気が運ぶ色んなモノは、顔が見えないところにいても僕を笑顔にしてくれる

  • ひと際目を引く真っ赤なドアを開けると、そこは土間リビング。何も遮るものがない大空間だ。家族の親密さがうかがえるだけでなく、外からの訪問者をも両手を広げて受け入れてくれている気がする。とても寛容なLDKである。土間の掃出し窓には本物のデニム素材のドレープカーテンがかかり、季節や部屋の湿度によって布が伸び縮みする。こちらの思惑どおりにいかない芯の強さを感じるその様が、じゃじゃ馬みたいで愛らしくてたまらない。色付いた無垢のあめ色と、まっさらではない土間、言うことをきかないカーテン。男心をくすぐる

  • 職場の先輩に教わってハマったコーヒー。奥が深くて、知れば知るほど道具も増える。専門店のようなグラインダーはアパートの時から愛用しているものだが、結構な大きさと重さ。新築したら絶対コーヒー専用スペースが欲しいと考えていた。行きつけのパン屋さんのカウンターが気に入って、同じようにモールテックスで造作してもらった。土間の色に似たグレー色をチョイス。気分はカフェのマスターだ。今日はケニア産の浅煎りの豆の良い香りが、LDKの吹抜けに広がるだろう

  • 朝の目覚めに薫るコーヒー。子どもと遊んで響く笑い声。今日も家族のために作る料理の音。お昼寝タイムの寝顔。その隙を狙って畳む洗濯物の香り。このリビングは、いつも家族が集まる場所で、色んな音や香りがふんわりと暮らしに溶け込んでいる。それはいつの間にか混ざり合い、わが家だけのオリジナルとなって「ただいま」と外から帰ってくるとホッとする一番大切なものだ。過ごしてきた時間が紡ぎあげる空気は、お気に入りのシーリングファンでかき混ぜられ、ゆっくりと心に浸透してくる

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